激動の医薬品業界について考える

MS歴14年選手の現場観ブログ

製造販売中止のお知らせ〜12月〜

対象:薬剤師、医師、MS、MR、etc...

(12/23更新)

 

本記事では、

12月時点で判明した範囲の、製造販売中止になる医療用医薬品のお知らせを致します。

製剤そのものが中止になるもののみ記載します。

()内の在庫消尽時期については、あくまでメーカー見込みになりますのでご留意下さい。

もし内容に誤りがあるようでしたらご指摘と情報の御教示をいただけますと幸いです。

 

アステラス製薬

イクスタンジンカプセル(在庫消尽時期2019年3月)

 

エーザイ

メサフィリン配合散(2019年4月)

メサフィリン配合錠(2019年4月)

 

大塚製薬

エルカルチンFF静注1000mg(2019年6月)

 

共和クリティケア

クリニット注20%(12月中旬)

 

和薬

レボフロキサシン点眼液1.5%「アメル」(未記載)

 

健栄

アクリノール「ケンエー」25g(2019年2月) 、500g(12月下旬)

ケンエーアクリノール液0.1  500ml、(滅菌済み)60ml、500ml(2019年10月)

ケンエーアクリノール液0.2  500ml(2019年10月)

 

大正富山

バキソ坐剤20mg(2019年1月)

 

第一三共

アポプロン散0.1%(2019年3月末)

アポプロン錠0.25mg(2019年3月末)

アポプロン注0.3mg、0.5mg、1mg(2019年3月末)

セフメタゾンキット点滴静注用1g(2019年3月末)

メチロン注25%(2019年3月末)

カンテック錠200mg(2019年1月末)

 

辰巳

トリメトキノール塩酸塩シロップ小児用0.1%「TCK」(未記載)

プランルカストDS10%「TCK」(未記載)

 

帝人ファーマ

スピロペント顆粒0.002%(2019年2月末)

ワンアルファ内用液0.5μg/ml(2019年末)

 

鳥居

ビラセプト錠250mg(2019年8月)

 

日本ジェネリック

ピロキシカム坐剤20mg「JG」(2019年1月)

 

日本新薬

スルカイン配合顆粒(11月)

 

バイエル

カリクレイン錠10単位(未記載)

コージネイトFSバイオセット250、500、1000、2000(未記載)

 

ガドペンテト酸メグルミン静注液37.14%シリンジ

5mL、10mL、15mL、20mL「SN」(12月)

ガドペンテト酸メグルミン静注液37.14%シリンジ

5mL、10mL、15mL、20mL「DK」(12月)

 

ファイザー

注射用シナシッド(未記載)

フェルデン坐剤20mg(未記載)

 

富士製薬

ガドペンテト酸メグルミン静注液37.14%シリンジ5mL「F」(2019年6月下旬)

ガドペンテト酸メグルミン静注液37.14%シリンジ10mL「F」(2019年5月下旬)

ガドペンテト酸メグルミン静注液37.14%シリンジ13mL「F」(2019年2月下旬)

ガドペンテト酸メグルミン静注液37.14%シリンジ15mL、20mL「F」(2019年9月下旬)

 

扶桑

アルファカルシドール3.0μg「フソー」(未記載)

フラボキサート塩酸塩錠錠200mg「フソー」(未記載)

ロペラミド塩酸塩カプセル1mg「フソー」(未記載)

 

山善

アクリノール  25g(2019年3月末)、500g(在庫消尽)

アクリノール外用液0.2%(2019年12月末)

ブロムワレリン尿素「ヤマゼン」(未記載)

 

以上です。

 

イクスタンジンは、錠剤が発売になったことに伴って中止になるようです。

エルカルチンFFも、シリンジ製剤が発売していますので、同様でしょう。

 

医薬品メーカーには、安定供給を継続する責務がありながらも、民間企業ですから、医薬品メーカー側が採算が取れず、代替薬があるものに関しては、中止にせざるを得ない事情は理解できます。

しかし、医療機関側は、服用している患者さんに代替薬の説明をしたり、院内製剤でしたら変更の検討をしなければなない為、多くの労力が必要になることがあります。

 

その1例が、カリクレイン(※)ではないでしょうか。

カリクレインのようにまだ市場でよく見かける薬剤が中止に至った背景は、ジェネリックへの切り替えが多く進んでおり、売上拡大が見込めないことです。

(※)カリクレインのジェネリックはありません。同じ成分として三和化学よりカルナクリンが販売されており、そのジェネリックとして日医工よりカリジノゲナーゼが販売されています。(12/23更新)

今後は、カリクレインのような同成分の代替がある製剤や、長期収載品(ジェネリックが出ている先発品)も追随し、取扱品目の見直しを進めていく可能性は高いかもしれません。

 

今後も製造販売中止状況がわかり次第、アップしていきたいと思います。

 

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12月に入り、物量が増え、イベントも目白押しだった為、記事を書いても全然進みませんでした。

同じ記事にしようと思っていた内容は、書いていたら長くなってしまったこともあったので、次回の記事にするつもりです。

イクスタンジンなど1製剤複数剤型の販売について思うことを書き綴ってみます。

 

あっという間に年末ですね。

医療機関さんは特に最も忙しい時期です。

私たち卸もなんとか無事に乗り切っていきたいです!!